以前から問題視されていた「ユーチューバーの品格」ですが、6月18日に東京恵比寿で行われたとされる「ユーチューバーによる大人数での誕生パーティー」によって更にイメージは悪くなってしまいました。
深夜3時まで泥酔するほど飲酒をするだけでなく、ノーマスク姿に立ち小便、歩きタバコなどやりたい放題。
更にはそのパーティーの会場になった店舗が「水溜りボンド」の「トミー」が経営しているお店であったこともわかり、更に大きな問題へと発展してしまったのです。
一般的な感覚を持っているのであれば、緊急事態宣言中に大人数で深夜までパーティーを行うことが不適切だということはわかりますが、なぜ彼らは実際にそのような不適切行動を取ってしまったのでしょうか?
未来ある子供たちに大きな影響を与える存在なだけに、「ユーチューバーはそんなもんでしょ?」と決めつけてしまうのは社会的にも良くないのではないでしょうか?
この記事では、そんな「ユーチューバーの品格と社会への影響」について解説していきたいと思います。
ここからユーチューバーの社会的問題点を解説していきますが、実際の社会ではユーチューバー以外の職業の人たちも問題を起こすことも多いですし、芸能界でも似たような問題が浮上することも多々あります。
しかし、やはり「インフルエンサーとして社会への影響が大きい職業」であるにもかかわらず「問題を起こす人数が多い」というのは事実であるため、問題として取り上げられやすい状況であると言えるのです。
ユーチューバーが一般社会ではNGとされる行動を取ってしまう理由は、以下のようなことが挙げられます。
ユーチューバーが何かしらの問題を起こした時に行うのは、「自分のYouTubeチャンネルでの謝罪動画の公開」です。
その後、一定期間の自粛期間を経て自分のYouTubeチャンネルで復帰をします。
もちろん犯罪を犯してしまえば有罪となりますが、それでも復帰後は自身のチャンネルでユーチューブ活動が再開できるのです。
そう、ユーチューバーには「社会的制裁が少ない」という特徴があるので、問題を起こすことへのリスクが他の職業よりも圧倒的に少なくて済むわけです。
例えばユーチューバーと似たような「人気商売」である芸能界は、問題を起こしてしまうと一定期間の自粛はもちろんレギュラー番組の降板やCMへの影響(場合によっては違約金の発生)など大きなリスクを背負うこととなります。
しかし、ユーチューバーの場合は数日から数週間程度(大きな問題であっても数ヶ月)で復帰ができ、その問題によって知名度が上がり問題を起こす前よりも稼げてしまう可能性すらあるのです。
また、問題を起こして自粛している期間も、それまでに公開している動画の再生回数によって収入が確保されます。
いわゆる炎上商法を使うユーチューバーは、まさにこういった「問題を起こして注目を集める→自身にチャンネルの視聴回数が増える→収入が増える」ということを狙っているのです。
ユーチューバーは個人事業主だったり、法人化した小さな組織のトップなので、「管理してくれる人」が存在しません。
「UUUM」を筆頭としたYouTube事務所は、あくまでもユーチューバーとのパートナー関係であるため、基本的に管理するということはできません。
人気ユーチューバーになると、年間数千万円~数億円稼ぐと言われているので、しっかりと管理する人間がいなければ羽目を外して問題を起こしてしまうケースが増えるのも必然と言えるでしょう。
今回の緊急事態宣言中での大人数パーティーはもちろん、迷惑系ユーチューバーなどの存在によって、世間一般のイメージでは「ユーチューバー=常識がない人」となってしまっているかもしれません。
しかし、実際には品行方正なユーチューバーも数多く存在しています。
日本でトップの知名度を誇るユーチューバーである「HIKAKIN」は、長い年月大きな問題も起こしていませんし、超高学歴クイズ集団である「QuizKnock」は、社長である伊沢拓司を筆頭にすべてのメンバーが品行方正であり、チャンネル自体の運営も非常にクリーンとなっています。
彼らのように、意識を高く持ちながらユーチューブ活動をしているユーチューバーも数多くいるのです。
今回は、ユーチューバーの品格と社会への影響について解説してきました。
各ユーチューバーの資質の問題もありますが、再生回数を稼ぐことが出来れば広告収入を得られるという「YouTube」のシステムそのものがユーチューバーの品格を落としてしまう要因になっているのかもしれません。
未来ある子供たちに絶大な影響をもたらすプラットフォームなだけに、各ユーチューバーがしっかりと「社会の一員」という意識を高めていってほしいものです。