26年前に連載が終わった漫画が映画化し、興行収入100億円を突破する。
そんなありえないことが現実に起こりました。
2022年12月3日に公開したアニメ映画の『THE FIRST SLAM DUNK』が、公開67日目にして興行収入100億円を突破したのです。
この映画化によって、これまでスラムダンクを知らなかった世代の人たちが興味を示し、原作を読み始める現象が起きています。
そこでこの記事では、「人生訓となるスラムダンクの人気名言」についてピックアップしていきたいと思います。
スラムダンクは、高校バスケットを舞台にした漫画ですが、名言がとても多いことでも知られています。
単純に「カッコいい」名言もありますが、バスケットに限らず生きていくための「人生訓」にもなっている名言もあるのです。
それでは、数ある名言の中から、特に人気となっている名言をいくつか挙げてみましょう。
三井寿が中学生時代の試合中、勝利を諦めかけた時、会場に来ていた安西先生が掛けたのがこのセリフです。
「あきらめたらそこで試合終了ですよ」
当たり前のシンプルな言葉ではありますが、それゆえに重みのある言葉として読者の心に響いたのです。
スラムダンクを代表する名セリフであると同時に、「漫画界を代表する名言」でもあります。
原作を読んでいた世代の多くの人が、人生訓として胸にしまっているのではないでしょうか。
おそらく10年後も20年後も様々な場面で使われ続ける名言であると言えるでしょう。
主人公である桜木花道が、全国大会の山王工業戦で放ったセリフが、「左手は添えるだけ」です。
このセリフだけを聞くとどういった意味か分かりませんが、漫画をしっかり読んでいる人にとっては最高の名言に聞こえます。
花道は、努力もしてきたものの、その活躍の源となった要因は「生まれ持った才能」でした。
圧倒的な身体能力とポテンシャルが試合を重ねるごとに開花していき、最強のリバウンダーとなるわけですが、あるプレイだけは「努力のみ」で手に入れました。
それが、「ジャンプシュート」です。
それまでは、ゴール下のシュートとレイアップ、そして豪快なスラムダンクしかできなかった花道が、2万本の「シュート合宿」をやり遂げ身に付けていたのです。
キャプテンの赤木から伝授されたコツの1つが、「左手はボールに添えるだけで良い」というものでした。
山王工業戦の試合終了間際に湘北の流川楓がシュートを打とうとしますが、ブロックされる確率が圧倒的に高い状況となります。
その時、視界に入った花道がジャンプシュートの予備動作をしながら、この「左手は添えるだけ」というセリフを放ったのです。
流川からのパスを受けて見事にそのジャンプシュートを決める(しかもブザービーター)のです。
「スラムダンク」という漫画のタイトルでありながら、最後のシュートが努力でつかみ取ったシャンプシュートというのも、またスラムダンクが最高と言われる理由の1つであると言えるでしょう。
山王工業戦で背中を痛め意識が遠のく花道。
走馬灯のように湘北高校のバスケットボール部に入部してからの思い出が頭の中をめぐっていきます。
バスケットを始めた理由は、一目ぼれした赤木晴子の「バスケットはお好きですか?」という言葉でした。
花道は「晴子に好かれたくて」というまさに不純な動機でバスケットを始めたのです。
しかし、それまでしたことがなかった努力を重ね、周囲から期待され、気が付けばバスケットというスポーツにどっぷりとハマっていた花道。
晴子のこの言葉が頭に浮かんできた次の瞬間、花道は立ち上がり、晴子の肩に手をかけながら「大好きです。今度は嘘じゃないっす」というセリフを放つのです。
気恥ずかしかった「バスケットが好き」という言葉を口に出した花道のカッコ良さはもちろんですが、状況的に「晴子のことが大好きです」と告白しているようにも見えるシーンゆえに、多くの読者もドキドキしたはずです。
戸惑っている晴子も、もしかしたらこの瞬間「告白された」とドキドキしていたかもしれませんね。
始めた動機は不純でも、本気で取り組んでいけば情熱となり、自分自身にとっての「かけがえのない財産になる」ということを教えてくれる名言であると言えるでしょう。
今回は、「人生訓となるスラムダンクの人気名言」について解説してきました。
ここで挙げた3つの名言は、多くの読者の心に今も残っているはずです。
それ以外にも、仙道の「まだ慌てるような時間じゃない」「さああいこうか」や、三井の「おうオレは三井、あきらめの悪い男」、堂本監督の「負けたことがあるというのが、いつか大きな財産となる」など、スラムダンクには挙げればキリがないほど多くの名言があります。
『THE FIRST SLAM DUNK』を観に行く前に、ぜひ原作を読んでみてはいかがでしょうか?