一昔前と比べるとかなり多くの日本人サッカー選手が海を渡り欧州で活躍していますよね。
毎週日本人選手が活躍するのを楽しみにしている人も多いのではないでしょうか?
アーセナルでは冨安選手がレギュラーとしてプレーしていますし、南野選手はあのリヴァプールで何度もゴールを決めています。
しかし、いまだかつて欧州の目がクラブでレギュラーを獲得し長年活躍し続けた日本人選手は1人もいません。
Jリーグ誕生から約30年経ちますが、いまだレアルやバルサ、バイエルンといったチームでレギュラーを獲得した日本人選手はいないのです。
この記事では、そんな「日本人サッカー選手が欧州のメガクラブで中心選手になる為に必要なこと」について解説していきたいと思います。
ケルンやブレーメンで活躍した奥寺康彦氏やペルージャからASローマに移籍しリーグ優勝を経験した中田英寿氏などは、欧州で活躍した日本人選手の先駆けと言えるでしょう。
それまでイタリア語で「日本人」を意味する「ジャッポネーゼ」という言葉は「サッカーが下手なヤツ」という意味だったことを考えれば、その活躍は信じられないくらい眩しいものでした。
その後、内田篤人氏や長友佑都選手はチャンピオンズリーグ準決勝「シャルケVSインテル」でレギュラーとしてプレーしましたし、本田圭佑選手はあのACミランで10番を背負いました。
香川真司選手はドルトムントでの大活躍によってマンチェスターユナイテッドに引き抜かれ、ルーニーやスコールズといったレジェンドたちと共にプレーし、リーグ優勝も経験しています。
そして現在(2022年5月)では、世界で5本の指に入る強豪リヴァプールに南野拓実選手が所属し、レギュラーではないもののチャンピオンズリーグ決勝まで勝ち進んでいます。
これだけ考えると、日本サッカーはとてつもないスピードで進化してきて、今後も安定して良い選手を欧州に送り込める国となったと言えるでしょう。
しかし、残念ながら欧州の舞台で「スーパースター」と呼ばれる選手はまだ輩出できておらず、「メガクラブの中心選手として長年活躍する選手」も輩出できていないのです。
日本のプロ野球では、「イチロー氏」や「大谷翔平選手」という偉大なスーパースターを排出しています。
メジャーリーグでも屈指の名選手として認知されています。
しかし、サッカーではいまだそういった選手は出てきていません。
確かに、野球の競技人口は約3500万人であるのに対してサッカーは2億6千万人ですから、その難易度は非常に高いのですが、日本で1番競技者が多いスポーツであることを考えれば、そろそろ1人くらい現れても良い時期であると言えるでしょう。
日本人サッカー選手が欧州のメガクラブで中心選手になる為には、「2つの視点」で考えていかなければならないと言えます。
日本人は欧米諸国の人種と比べると身体能力に劣る傾向にあります。
U‐15年代では世界屈指の実力者であっても、そこからの身体的な成長度合いにはかなりの差があり、20歳を超える頃には大きな差がついてしまうのです。
しかし、日本人であっても野球の大谷翔平選手のように規格外の選手が現れることもあります。
サッカーにおいても日本代表でも活躍した久保竜彦氏などは規格外の身体能力を持った選手であったと考えられます。
次にこういった選手が現れた時、JFAが中心となり大事に育てていくことがとても大事となるはずです。
約30年というプロリーグの礎があり、欧州の厳しさを知る指導者も増えてきているので、現在で言うところの「ソン・フンミン選手」のような選手を輩出できる可能性は十分にあると言えるでしょう。
おそらく現時点で日本人サッカー選手が欧州の目がクラブのレギュラーを取り、活躍し続けられる可能性が高いのがこの「圧倒的なテクニックを身に付ける」という方法でしょう。
例えば、FCバルセロナの黄金期を作った「ティキタカ」の中心メンバーであり、バルサの現監督であるシャビ・エルナンデス氏は、その理想のモデルであると考えられます。
身長170㎝、足もそれほど速くなく、フィジカルも日本人とほぼ変わらないシャビは、そのテクニックと視野の広さ、空間把握能力で何度もバロンドールの最終候補者の3人に選ばれるレベルにまで達したのです。(残念ながらメッシ選手やクリスティアーノ・ロナウド選手と同じ時代であったため受賞はできず)
日本人サッカー選手の特徴は、「非常にテクニカルで俊敏性がある」というものです。
ほぼ7割程度の選手はこの特性に当てはまるはずです。
実際に遠藤保仁選手などは、極めてシャビに近い能力を持っていました。
全盛期の香川真司選手も、その俊敏な動きによる華麗なターンとテクニックによって、欧州のメガクラブのレギュラーにあと一歩のところまで近づきました。
そういった意味では、変にフィジカルを鍛え過ぎるのではなく、日本人の特性であるテクニックと俊敏さを前面に押し出した育成法をさらに徹底することで、そういった選手を育てることができるのではないでしょうか。
最近は成長が止まっていると指摘されることも多くなった久保建英選手などは、その可能性を十分に秘めていると言えるはずです。
テクニック面ではすでに欧州のメガクラブでもレギュラーを取れるレベルですが、まだ個人として勝負をしすぎていて、それが原因で悪循環に陥っている状態となっています。
ボールを持った時に、余裕を持ち味方と連動してプレーできるようになれば、欧州のメガクラブのレギュラーも見えてくるはずです。
今回は、「日本人サッカー選手が欧州のメガクラブで中心選手になる為に必要なこと」について解説してきました。
この2つの方法を徹底していくことで、メガクラブで中心となる選手が出てくるはずです。
今後の日本人サッカー選手の活躍に注目していきましょう。