2022年の夏は暑いだけでなく始まるのも早かったですよね。
6月下旬だけで1万人以上の人が熱中症によって病院に搬送されました。
近年の気温の上昇は非常に厳しく、確実に病院に搬送される人が増えています。
そういった意味では、水分と塩分補給だけでなく、さらに念入りな熱中症対策が必要であると言えるでしょう。
この記事では、そんな「職場や学校で実践したい熱中症対策」について解説していきたいと思います。
まずは熱中症になりやすい環境を確認しておきましょう。
「気温が高い」、「直射日光に当たっている」という2つの条件はほとんどの人が認知しているはずですが、それ以外にも注意すべきポイントは存在します。
これらの状況下では、熱中症になる可能性が一気に上がってしまうので、注意しなければなりません。
「大丈夫だろう」という気持ちが大惨事を招いてしまいます。
冒頭でも挙げた水分と塩分補給の他にも、帽子や日傘、エアコンの活用などがスタンダードな対策ですが、温暖化の影響によってそれらの対策だけでは防ぎきれなくなってきています。
それでは、ここからは職場や学校で実践したい熱中症対策をいくつか挙げていきましょう。
もしも実践していない対策法があれば、積極的に取り入れましょう。
熱中症は室内でも十分に起こる可能性があります。(実際に熱中症の約半数が屋内で発症)
エアコンを使う習慣があまりない高齢者が熱中症になりやすいので、もちろんエアコンの活用は必須なのですが、首元を冷やせる「ネッククーラー」もぜひ活用した方が良いでしょう。
近年では、様々な熱中症対策グッズが販売されていますが、その中でも圧倒的に売れているのが、この「ネッククーラー」なのです。
体を冷やす箇所としてはベストと言える首元を冷却することができ、特殊素材ゆえに濡れることもなく快適に装着できます。
仕事で作業をする人にとって有効となるのが、「ファン付き作業着」です。
これも3年ほど前から本格的に普及してきましたが、屋内、屋外問わず体を使う作業をする人は積極的に活用すべきだと言えるでしょう。
見た目は少し違和感がありますが、これからはスタンダードとなるはずです。
実際に熱中症になってしまった人の何割かは、周囲に人がいたにもかかわらず熱中症に陥ってしまっています。
本人としては、まだ平気だと思っていたり、危険な状況だと認識していなかったりすることが多いのです。
それを防ぐには、「声掛けの徹底」を職場や学校で行っていくことです。
自分の予防だけでなく、常に周囲の人の状態もチェックし声掛けしていくことで、確実に熱中症の予防効果は高まります。
「○○分以上屋外に行かない」、「○○分に1回は水分を補給する」というルールを作り、全員で声掛けをし合いましょう。
熱中症予防には水分と塩分の補給が有効ですが、それ以外にも「ビタミンB1」や「クエン酸」、「カリウム」といった栄養素も重要です。
ビタミンB1は疲労回復に効果的ですし、クエン酸は疲労の原因となる乳酸の発生を抑える効果が期待できます。
汗をかくとカリウムが排出されてしまうので、積極的に摂取すべきです。
バランスの良い食事からこれらの栄養素を摂れればベストですが、難しい場合には栄養補助食品や飲料から摂っておくべきです。
熱中症の怖い所は、本人が危険な状態であることに気が付かないケースも多いということです。
気温が低めで本人は大丈夫だと感じていても、湿度が高ければ熱中症になる可能性は高まりますし、その逆に湿度が低くすごしやく手も気温が高ければそれもまた熱中症になりやすいと言えます。
そのため、気温と湿度をこまめにチェックできるような環境を作ることがとても大事になります。
1ヶ所だけなく、複数の場所に室温計と湿度計を設置しておくことで、熱中症になりやすい環境かどうかを客観的に判断できるようになるはずです。
温度と湿度の両方が表示されるタイプの商品も多いですし、費用的にもそれほど高くないので、1つだけでなく複数購入し職場や自宅に設置しましょう。
今回は、「職場や学校で実践したい熱中症対策」について解説してきました。
温暖化によって熱中症で病院に搬送される人は確実に増えてきています。
熱中症は重症化のリスクも高いので、ぜひスタンダードな予防対策にプラスしてここで挙げた対策も実践していきましょう。