中国の超巨大ダムと謳われた三峡ダムですが、そろそろ危ない状態になっている

20/08/23 23:01

 

 

中国の長江にかかる世界最大級のダムと言われている三峡ダムが、6月から降り続く雨で貯水量が限界の水位を超えた状態になっている事は、最近日本のテレビのニュースでも放映し始めたので知っている人も増えて来ていると思います。

 

一時期は中国からの情報統制が入って、日本のマスコミでも全く三峡ダムの事を報道しようとしませんでしたが、ここ最近は情報の規制などが無くなったのか、しきりにこぞって三峡ダムの状況を説明する動画を公開したりしている様です。

 

ただ、急に三峡ダムのの事を言われても、中国のダムの事なんて特に日本には関係無だろう?と思っている人が多いかも知れません。

 

では、三峡ダムとは一体、どんなダムで今どんな状況になっているのか?簡単に説明して行く事にしましょう。

 

 

三峡ダムは世界最大級の重力式コンクリート製のダム

 

画像

http://damnet.or.jp/Dambinran/binran/Hozon/huukei/type.htm

 

コンクリート製の大型のダムと言うと日本では黒部ダムや八ッ場ダムを思い出す人も多いかも知れません。

 

しかし、大型の~の大型の規模が、日本のダムの大きさを想像するのは間違っている様な、そんな大きさをしています。

 

ダム湖を堰き止めているダム本体の幅は2300mもありますし、ダム湖の奥行きも570kmもあるのですがその距離は、東京から姫路までの距離に相当するそうです。

 

ダム湖を堰き止めていられる最大の水位は180mとも言われていますが、この水位は危険水位なのであまり参考にしない方が良いかも知れません。

 

世界最大級のダムでしかも日本の手を借りずに中国だけで作ったダムと言う事もあり、建設当初から設計ミス的な部分や重力式のコンクリート製なのに、水圧に耐え切れず近年ダムのコンクリートにズレが生じている状態になっています。

 

これを見た多くの人が、三峡ダムの決壊は近い!と思って過ごしていたそうですが、最近の雨でダムの決壊以前に雨の水量で長江流域が全体的に洪水状態になっている状況です。

 

 

大雨で長江流域全体が洪水状態になっているので、放水していると下流の洪水は一向に収まらない

 

https://youtu.be/Hx1HSCQiZP4

 

世界三大大河の一つに入る長江にかかる世界最大のダムである三峡ダムですが、基本的には貯水して下流域の洪水を阻止するためのダムと言うよりも、水力発電をして流域の地域に潤沢な電力を供給する事を目的としている点が大きい様です。

 

もちろん、洪水の予防策としてのダムとしての建設も望まれて造られたのですが、今年は特にその意義を成せていない状況が続いています。
長きにわたる大雨の所為で、下流域の都市でも洪水状態になって多くの人が被災していますが、それでもお構いなしに三峡ダムで水を放水し続けているのは発電をするためだけでは無い様です。

 

実は、三峡ダムの貯水の限界点がほぼ来ていて、このまま溜め続けているとダムが決壊する前に水位がダムを乗り越えて行ってしまう可能性が高いと言う事から、やむなく放水し続けている状況の様です。

 

この放水は、近隣の街や都市を水没させ、田畑など食料需給の要の作物の多くを水没によって失っているので、今後中国ではしばらくの間食糧難に陥る可能性が出てきているそうです。

 

長江流域は、かなりの広大な田畑がある地域なのですが、それらの殆どが洪水によって水没してしまったとなると、中国人の胃袋を満足させられなくなるとも考えられるのです。

 

その所為なのか現在、習近平氏が国民全体に食事を残さない様に呼びかけたり、料理番組を動画サイトから消すように指示したりなど、食べ物関係の自由が奪われている状況にあるのは、もしかしたらこの長江流域の洪水の影響が出て来ているのかも知れません。

 

 

これから台風シーズンなので、まだまだ長江流域は雨が降る

 

 

三峡ダムには受難で、長江流域では地獄を毎日見ているのかも知れませんが、恐ろしい事に台風シーズンに入ってしまったので、まだまだ長江流域の洪水被害は続きそうです。

 

現在の被災者は5千万人とも6千万人とも言われている状況なので、日本の国の約半数が被災者になっていると考えると、かなり異様な状況だと言う事が理解できると思います。

 

三峡ダムが水量をオーバーして決壊してしまった場合には、長江河口の揚子江にある上海とその近隣の地域まで三峡ダムの水が押し寄せてきて、河口付近の街並みを押し流して行くと考えられるでしょう。

 

そうなったら、中国の経済もかなりの大打撃になって別の意味で身動きが取れない状況に陥る可能性が高いので、世界の経済にもある程度の影響があると思った方が良さそうです。

 

とりあえず、対岸の火事だと思って見守る事しか出来ない人が多いですが、それはそのうち回りまわって世界経済を駆け抜けた後日本にもようやく何らかの形でのシワ寄席が来ると考えながら、今後の状況の変化にアンテナを立てて行くと良いでしょう。

 

 

まとめ

 

最大級のコンクリート製のダムだったとしても、長きにわたる大雨でもたらされた水を完全に堰き止める事は不可能だった様なので、今後は水位や放水の状況を見守って行くしか無さそうです。