ウイルスの爆発的感染拡大から1年半以上が経過しているにもかかわらず未だに収束できずにいる「新型コロナウイルス(COVID‐19)」ですが、少しずつ光も見えてきています。
治療法や治療薬のニュースが少しずつ増えてきているのです。
もちろん未知のウイルスゆえに特効薬のようなものはまだ無理そうですが、軽度~中度の症状に対しての効果が期待できるようなので少しでも早くかかりつけの病院で使えるようになってほしいものです。
この記事では、そんな「今後期待される新型コロナウイルスの治療法や治療薬」について解説していきたいと思います。
新型コロナウイルスの新規感染者が第5波によって一日2万人を超える日が続くなど未曽有のパニックとなっていた日本ですが、ここ数日(9月4日~6日)は新規感染者が減ってきています。
ようやく1日1万人を切る感染者数まで減少しましたが、素直に喜べない理由があります。
それは、PCR検査の件数が少なく「発表されている新規感染者数が本当の新規感染者数ではない」という事実があるからです。
医療機関や保健所などの業務がひっ迫していて、コロナウイルスの症状が出ているにもかかわらず検査を促されないケースも多くなっています。
濃厚接触者に当たる人たちも追跡調査されることがないので、実際の感染者数は発表されている数字よりも確実に多いはずです。
更に問題となっているのが「自宅療養」という名の放置です。
段ボール3箱分の食料や水の支給はありますが、自宅で治療ができるわけでもなく、ただ自宅で安静にするしかないのです。
実際にこの数ヶ月で自宅療養中に症状が悪化しそのまま亡くなられる人も増えてきています。
また、「デルタ株」や「ラムダ株」さらには新しい「ミュー株」といったように新しい変異株が次々に発生しているというのも不安材料の一つと言えるでしょう。
コロナワクチンを接種完了した人は国内で5,800万人を超えましたが、それでも以前感染拡大が止まらないのは、変異株の発生が要因となっているはずです。
長期にわたるコロナウイルスとの戦いにも疲れ果てた日本人は多いでしょうし、実際に仕事を失ったりウイルスに感染し健康を奪われた人も多いはずです。
経済も悪化しストレス発散もなかなかできないという最悪の状態であるのは間違いありませんが、ここにきて少しずつ希望の光が見え始めているのも確かです。
それは、「治療法」や「治療薬」のニュースが出始めたことです。
参照: 読売新聞
新型コロナウイルスの感染を防ぐ「カシリビマブ」と「イムデビマブ」の2種類の抗体を組み合わせて点滴するというものです。
発症7日以内でないとあまり効果がない、50歳以上や持病を持っている人でないと使ってもらえないという限定的な療法とはなりますが、重症化リスクが7割も下がったというデータもあることから、かなり期待されています。
アメリカの元大統領であるトランプ氏が使用して回復したことでも有名です。
参照: https://www.fnn.jp/articles/-/235046
イギリスの製薬大手「グラクソ・スミスクライン」が抗体薬「ソトロビマブ」を2021年9月6日に厚生労働省に承認申請をしました。
この治療薬は、酸素投与を必要としない軽症、中等症の患者のうち重症化リスクが高い人を対象としたもので、点滴投与となります。
すでにアメリカやオーストラリアなどでは承認されている治療法で、日本でも特例承認される可能性がある為かなり期待されています。
参照: yahooニュース
元々はエボラ出血熱の治療薬として開発された抗ウイルス薬です。
厚生労働省はこのレムデシビルを保険適用とする方針を固めていて、保険が適用されれば治療費や患者負担は生じません。
参照: シオノギ公式ホームページ
まだ承認されている治療薬ではありませんが、日本の製薬会社である「塩野義製薬」が飲み薬タイプの治療薬の早期承認を目指しているというニュースも出てきました。
早ければ2021年内に承認される可能性もあるようです。
感染初期に1日1回、5日続けて服用することで体内のウイルス量を低下させ、重症化を防ぐことが期待できます。
これが実用化されれば、飲み薬という手軽さゆえに多くの人が早急に治療することができるようになります。
このように、2021年の夏以降も続々と治療法や治療薬の特例承認がされていくことになるはずです。
この流れを踏まえると、2022年は本格的な新型コロナウイルスの脅威からの脱却が可能な1年になる可能性が高いと言えるのではないでしょうか。
今回は、「今後期待される新型コロナウイルスの治療法や治療薬」について解説してきました。
これらの治療法や治療薬が当たり前に行えるようになれば、新型コロナウイルスの脅威は低くなっていくはずです。
現時点ではまだ予断を許さない状況なので、マスクや手洗いうがい、アルコール消毒の徹底や外出を控えるといった対策をしっかりと行っていきましょう。
2022年はコロナ脱却の年となるはずなので、苦しいですが辛抱していきましょう。