横綱・鶴竜関が初場所休場!来場所で進退

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参照: https://www3.nhk.or.jp/news/html/
21/1/09 21:24

 

大相撲の横綱・鶴竜関=本名マンガラジャラブ・アナンダ=が、初場所(1月10日初日、東京・国技館開催)を休場することが8日明らかになりました。

 

かねてより怪我のため休場の多い鶴竜関は、横綱審議委員会から、「引退勧告」に次いで重い「注意」の決議を受けており、その上で初場所に出場するよう強く求められる状況に。

 

陸奥親方によれば、鶴竜関本人から7日夜に腰のけがを理由に休場したいと連絡があったとのこと。陸奥親方は、

 

「(痛みは)本人しか分からないからどうこう言えないけど、『もう次はないよ』と(伝えた)。本人も『来場所(春場所)、引退をかけて頑張ります』ということだった」

 

と話しました。鶴竜関は、7月、9月の秋場所を右肘の負傷で全休。続く11月場所も、調整中に再発した腰の痛みのため休場となりました。

 

今回の初場所の休場も決まったことで、鶴竜関の休場は4場所連続で通算19度目です。2019年7月の名古屋場所で6度目の優勝を遂げてからは、2020年3月の春場所しか皆勤出場できておらず、度重なる休場や途中休場に、横綱審議委員会は頭を抱えているとも報じられています。

 

この状態が続くようであれば、横綱審議委員会から引退勧告をしたほうがいいのでは、という話も出ている旨を以前陸奥親方が明かしていたこともありました。

 

鶴竜関は、2020年12月に日本国籍を取得。歴代の外国出身横綱のうち、日本国籍を取得したのは、米国出身の曙、武蔵丸(現武蔵川親方)、現役の白鵬に次いで4人目。

 

また、モンゴル出身の力士としては、旭天鵬、時天空、朝赤龍、翔天狼が日本国籍を取得して引退後に親方になっています。

 

日本国籍を取得したことで、現役引退後に相撲協会に残り、指導者・親方となる資格を得ることができるようになります。

 

そのため、2年半かかったという国籍取得が完了し、鶴竜関も安堵のようす。横綱の使命を全うすることに心血を注いでいた鶴竜関が、指導者になろうと考え始めたのは30歳を過ぎてから。

 

「16歳で日本に来て、相撲のことしか知らないし、相撲のおかげでここまでやってこられた。相撲協会に恩返しできるようにと思ったから、そういう決断に至った」

 

と話していました。今後の道筋が出来た以上、今の横綱としての使命を全うした上で指導者として残留することがさらに期待されます。

 

話は戻って初場所ですが、鶴竜関と同じく「注意」決議を受けている横綱白鵬関は、新型コロナウイルスの感染が確認され、同じく出場が絶望的になっていると報じられています。

 

昨年秋場所から3場所連続で、初日から横綱不在となることは避けられそうにありません。白鵬関は、今月3日に嗅覚異常の症状が見られたため、翌4日にPCR検査を受け、5日朝に陽性が判明したということです。

 

コロナ禍の中、昨年末には荒汐部屋で師匠や関取らの集団感染が起き、芝田山広報部長(元横綱大乃国)は、荒汐部屋勢の初場所出場について「厳しい状況」との見通しも示しています。

 

初場所は開催される予定ですが、従来より少ない人数での開催となることは決定的のようです。